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英ポンドランド、法的保護の下で買い手探し 雇用の先行きは不透明

英格安小売りのポンドランドには、事業再建に向けた交渉のため10日間の猶予が与えられた。法的管理手続きの準備は、会社の清算や人員削減が決まったことを意味しない。

英国の格安小売りチェーン、ポンドランドが経営危機を乗り切るため、債権者からの請求に対する10日間の法的保護を得た。取締役会が高等法院に提出したのは、管財人を選任する意向を知らせる通知で、10月29日に認められた。正式な法的管理手続きに進む可能性は高まったものの、全店舗が閉鎖されたわけでも、管財人がすでに経営を引き継いだわけでもない。従業員らは、チェーン全体または店舗などの一部を売却する交渉の行方を見守っている。

英紙ガーディアンによると、対象となる店舗網はアイルランドで「Dealz」の名称を使う店を含め約600店に上る。小売業の労働組合Usdawは、1万1000人超の雇用を守るために取り組んでいると説明した。報道では影響を受ける可能性のある人数を約1万2000人とする推計もある。数字の対象範囲は異なり、いずれも解雇人数が発表されたという意味ではない。現段階で確認できるのは、裁判所への通知と、合意を探るための期限付きの猶予である。

10日間の猶予で何ができるのか

管財人選任の意向通知を出すと、会社は債権者からの請求に対して一時的な猶予を得られる。その間、経営陣は直ちに支払いを迫られて事業を止める事態を避けつつ、売却や再建策を探ることができる。組合も会社も、買い手を見つける機会だと説明している。ただし、救済が保証されたわけではない。受け入れ可能な合意がまとまらなければ、正式な法的管理手続きに進む可能性が残る。

対立が強まったのは、過半数の持ち分を持つゴードン・ブラザーズが、経営陣の支持する事業全体の買収案を退けたためだ。Usdawはマーティン・プロパティー・グループを買い手候補として挙げ、チェーンを一体のまま残す方が雇用を維持できると主張した。一方、英国の報道によれば、ゴードン・ブラザーズは店舗や在庫を分けて売却する方が多くの価値を回収できると考えている。利害の異なる当事者の立場は明らかになっているが、どの店舗が営業を続けるかはまだ決まっていない。

ポンドランドの取締役会は、助言を受けながら最善の結果を探る間の安定を確保するため、通知を提出したと説明した。会社全体については、これまで受け入れ可能な買収提案が得られなかったことも認めている。英国メディアによると、一部の店舗などに関心を示す買い手はいる。そうした買収が成立すれば対象店舗の営業や雇用を維持できる可能性はあるが、残る店舗を含めた解決にはならない。

「1ポンドの店」から経営再建へ

ポンドランドは1990年、イングランドのバートン・アポン・トレントに最初の店を開いた。商品を一律1ポンドで売る店として知られるようになったが、スーパーマーケットやほかの格安チェーンとの競争が激しくなるにつれ、価格帯と品ぞろえを広げた。現在、店の商品がすべて1ポンドというわけではない。運営費の上昇も、価格に敏感な客を呼び込む実店舗の経営を難しくしてきた。

所有者の交代も経営の安定にはつながらなかった。2025年、ペプコ・グループはポンドランドをゴードン・ブラザーズの関連会社に名目上の1ポンドで売却することで合意した。同時に、融資や債務を伴う金融上の取り決めもあった。この象徴的な売却額は、事業全体の価値が文字どおり1ポンドだったことや、負債が消えたことを示すものではない。同社は以前の再建でも店舗を閉じている。現在の交渉では、店、在庫、ブランドに残る価値をどう評価し、所有者、債権者、買い手の間でどう扱うかが焦点となる。

Usdawは、会社を一体のまま存続させる売却よりも資金回収を優先していると所有者を批判した。これは従業員を代表する組合の主張であり、ゴードン・ブラザーズの動機を裁判所が認定したわけではない。仕入れ先、店舗の家主、利用客も交渉の結果に影響を受ける。事業を分割して売る場合、各買い手が引き継ぐ店や契約を選ぶことになる。全体を引き受ける買い手が現れたとしても、資金計画や雇用条件はなお精査が必要だ。

クリスマス商戦が近づく中、従業員の不安は増している。閉鎖や移管の対象店舗は確定しておらず、別の企業が一部店舗を買う場合の雇用契約、賃金、労働条件についても合意は発表されていない。これらは買い手と売却範囲が決まって初めて具体化する。裁判所への通知は交渉の時間を確保したが、決め手となるのは資金の裏付けがあり、関係者が受け入れる提案だ。ポンドランドは清算されたわけではなく、債務の処理を模索する間、店舗と雇用の行方は未定のままである。