ケニアで3例目のエボラ感染確認 市中感染を示す証拠なし
隔離下で健康観察を受けていた65歳の女性が発症し、診断後に治療を受けている。当局は、コンゴ民主共和国から帰国した最初の患者の接触者130人のうち127人を把握した。

ケニアは10月16日(金)、国内で3例目となるエボラ出血熱の感染を確認した。患者は65歳の女性で、最初の2人の患者の近親者に当たり、接触者として隔離され、健康観察中に発症した。国内の感染確認は計3人となり、うち1人が死亡している。保健当局と世界保健機関(WHO)は、市中感染を示す証拠はないとしている。
対応を考えるうえで重要なのは、新たな患者がどこで見つかったかだ。女性は、追跡されないまま地域社会で行動した後に発見されたのではなく、すでに健康観察を受けている集団の中で確認された。14日に感染が確認された2例目の39歳男性も、隔離下で健康観察を受けている間に見つかった。
これによって早期に対応できるが、流行の終息を意味するわけではない。WHOは、健康観察期間中の接触者から、さらに患者が出る可能性があると指摘する。感染を広げ得るようになる発症直後から患者を把握し、治療につなげることが優先される。
最初の患者につながる感染経路
ケニアで確認された感染の起点は、コンゴ民主共和国に住んでいたケニア人男性だ。保健省の説明によると、男性は陸路でウガンダのカンパラへ移動し、10月3日にそこから飛行機でナイロビに到着した。
到着後、男性は病院に運ばれ、隔離されて診察を受けた。国立ウイルス学リファレンス検査室とケニア医学研究所の2施設が、ブンディブギョウイルスへの感染を確認した。その後WHOが示した経過によると、男性は5日に死亡した。
保健省は国際保健規則に基づいて感染を通報し、接触者の追跡を始めた。対象は家族だけでなく、医療従事者や友人、同じ便に乗っていた人にも及ぶ。接触者のリストに載ることは、感染の可能性がある接触について評価が必要という意味であり、感染が確認されたということではない。
ロイター通信は16日、当局が接触者130人のうち127人と連絡を取り、残る3人を引き続き探していると報じた。これらの接触者の状況を追う作業は、なお続いている。
検査と隔離、入国地点での確認
ケニアの報道機関は、新たな患者の診断について詳しく伝えた。Citizen Digitalはパトリック・アモス保健局長の説明として、国立の検査室と医学研究所の双方で陽性が確認されたと報道した。女性は治療のため感染症専門の病棟へ移された。
同メディアによると、医療施設や入国地点には、防護具と感染対策用の資材が配布された。政府はまた、高リスク国から到着する旅客や乗務員が降機する前に、デジタルの健康監視フォームを利用する計画も発表した。
こうした措置は、ケニアで最初の感染が診断される数カ月前から始まっていた監視を補強するものだ。保健省は10月6日時点で、5000人近い医療従事者を訓練し、5つの検査施設で検体を分析できる体制を整えたと報告していた。外見から病気を見分けることだけに頼らず、疑わしい患者を隔離と診断につなげることが狙いだ。
ブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱の特徴
ブンディブギョウイルスは、エボラ出血熱を引き起こすウイルスの一つだ。この区別は治療にも関わる。別の型に対して承認されたワクチンや治療法を、そのまま使える、あるいは有効だと考えることはできない。WHOによると、ブンディブギョウイルスに対する承認済みのワクチンや特異的な治療法は、まだ存在しない。
ただし、治療を受けられないという意味ではない。水分補給や症状・合併症への対応などの支持療法によって、生存率を改善できる。特定の治療薬がないからこそ、対応できる医療施設へ早くつながることが特に重要になる。
感染は、血液や体液、汚染された物への直接接触によって起きる。空気感染はしない。感染から症状が出るまでの期間は2~21日で、このため接触者の健康観察は、一度確認して終わりにはならない。
初期症状は、ほかの病気と似ていることがある。発熱や倦怠感、筋肉痛だけで診断を確定することはできない。診察と検査が必要であり、すべての患者に出血が起きるわけでもない。
地域全体の流行と、続く接触者の追跡
ケニアでの感染は、コンゴ民主共和国で起きている、はるかに大きな流行につながっている。WHOが10月8日に公表した報告では、6日までのデータで、同国7州の感染確認は8728人に達していた。これはその時点の数字であり、17日(土)の最新の感染者総数ではない。
地域の状況をまとめた同報告は、すべての接触者に行き届くことの難しさや、医療と埋葬の際の感染予防の重要性を強調した。感染の連鎖を抑えるには、最初の患者を見つけるだけでは足りないことを示している。
ケニアについてWHOは16日、渡航、貿易、集会への制限は設けられていないと報告した。市中感染を示す証拠がないというのが、現時点で分かっている状況だ。接触者の追跡と、その後の診断によって、今後の推移が明らかになっていく。