テキサス州、有権者登録の処理遅延を解消と説明 システム障害めぐる訴訟は続く
州当局は、ソフトウエアの不具合で滞っていた記録の処理を終えたとしている。期日前投票は10月19日に始まるが、登録手続きの確実性をめぐる問題は残る。

米テキサス州は、コンピューターの不具合で数カ月にわたって未処理となっていた50万件超の有権者登録記録について、処理の遅れを解消したと説明した。VotebeatとThe Texas Tribuneによると、州務長官事務局と郡の選挙担当者を代表する団体は14日、遅延した記録への対応をなお続けている事務所は把握していないと述べた。
発表は、10月19日の期日前投票開始を控え、システムの信頼性を問う訴訟が起こされた後に行われた。滞留分の処理は当面の問題への対応となる。一方で、障害の責任の所在や、手続きを済ませた人が支障なく投票するための保障については、なお確認が必要だ。
選挙当局に届くまでの過程で障害
対象となった記録には、州公安局(DPS)の運転免許用ポータルを通じて提出された新規登録申請と、住所変更などの更新が含まれる。記録の件数を、そのまま選挙から排除された有権者の人数とみなすことはできない。
問題は、州のポータルのソフトウエア更新に関連していた。手続きの情報は、選挙当局に送られて処理されるはずだったが、一部が途中で正しく伝わらなくなっていた。問題を明らかにした調査報道によると、遅延した記録には2025年10月にさかのぼるものもあった。
AP通信は9月、選挙直前に追加業務が集中することへの地元事務所の懸念を報じていた。一部では臨時職員の採用を検討する必要も生じた。郡が登録情報を確認するには、州のシステムからデータが正確に届かなければならない。今回の問題は、選挙事務を支えるこの基本的な連携を揺るがした。
未処理分の解消と司法判断は別の問題
有権者支援団体のLeague of Women Voters of TexasとMOVE Texas Civic Fundは、2021年に成立した合意の履行を求めて裁判所に申し立てた。訴訟を報じたVotebeatによると、この合意は、特定の運転免許手続きと同時に有権者登録を行える、信頼できる仕組みの維持を州に義務付けていた。
両団体は、手続きの正常な運用を確保する措置、不具合を示す記録、合意の履行を示す資料を求めている。合意に違反したというのは両団体の主張であり、裁判所が判断する問題だ。訴訟が起こされたこと自体は、法的責任が認定されたことを意味しない。
背景にある法制度は、今回の障害より前から存在する。1993年成立の全米有権者登録法は、対象となる州に対し、自動車関連の行政窓口で有権者登録の機会を提供するよう求めている。米司法省の説明では、更新を含む運転免許の申請が、法律に定められた条件の下で有権者登録の申請も兼ねる必要がある。
画面にチェック欄を置くだけでは、その義務を果たしたことにならない。申請を担当当局に届け、受理の可否が判断される仕組みが必要だ。連邦政府の指針は、登録が受理されたか、拒否されたかを申請者に知らせることも定めている。
規模が判明する前から出ていた警告
VotebeatとThe Texas Tribuneが10月1日に公表した調査では、ポータルの問題に関する問い合わせが3月からあったことを示す資料が確認された。ある州上院議員の事務所は、住所変更が有権者名簿に反映されていない理由を照会していた。当時、担当機関は、特定された問題は解消したと説明していた。
報道によると、利用者が登録を選択したという確認を受け取っても、その選択が正しく送信されない事例があった。この経緯からは、申請者本人が手続きを完了したと信じていた理由が分かる。
早い段階の警告と、その後に判明した大量の処理遅延は、更新時の試験やシステム間のデータ移送の監視に疑問を投げかける。具体的な責任を判断するには、記録と各機関の説明が必要になる。障害が存在したというだけで、党派的な意図を断定したり、影響した票数を算出したりすることはできない。
投票日程と、なお必要な個別確認
テキサス州の公式日程では、一般選挙の投票日は11月3日。対面の期日前投票は10月19~30日に実施される。通常の有権者登録期限は10月5日だったが、期限内に出した申請の事務処理が後になったからといって、直ちに期限後の申請となるわけではない。
重要なのは提出日だ。連邦法は、資格のある人が適用される期限までに提出した有効な申請を、期限内のものとして扱う。個別のケースでは、公式サービスで登録状況を調べ、行った手続きと記録が一致しなければ、居住する郡の登録担当者に確認する必要がある。
州務長官事務局のアリシア・ピアース報道担当者はVotebeatに対し、DPSを通じて登録したのに名簿に見当たらない人は、資格の確認を後から行う暫定投票ができると説明した。その手続きでは、登録時の情報と投票資格を調べたうえで、票を集計に含めるかどうかを決める。個別の確認が不要になるわけではない。
選挙担当者向けの公式研修でも、暫定投票を行うことと、その票が後に受理されることは区別され、結果を有権者に通知する手順が示されている。投票開始が数日後に迫る中、州が解決済みとする対策の実効性は、一人ひとりのケースで確かめられることになる。