『The Voice』シーズン30のバトル、アダム・レヴィーンがブランドン・ディアスを救済指名
スティーヴィー・ワンダーの「As」で競った2人から、クイーン・ラティファはブライアン・ジェイムズを選んだ。番組はNBA中継に火曜の枠を譲り、生放送への進出者を決める新ラウンド「Cut Week」に向かう。

ブランドン・ディアスはバトルに敗れたが、新たなチャンスを手にしてステージを後にした。米国で10月19日月曜日に放送された『The Voice』では、スティーヴィー・ワンダーの「As」を歌ったディアスとブライアン・ジェイムズのうち、コーチのクイーン・ラティファがジェイムズを選んだ。その直後、アダム・レヴィーンが「スティール」と呼ばれる救済指名を使い、ディアスを自身のチームに迎えた。2人ともシーズン30の競争に残り、さらに大規模な選考を前に、コーチ間の戦力にも変化が生まれた。
この回では6人がバトルで勝ち残り、1人が救済され、5人が番組を去った。視聴者にとっては放送日程が変わる節目でもある。NBCは今週から放送を月曜日に集約し、火曜日の枠はNBA中継に充てる。次の「カット・ウィーク(Cut Week)」では各チームがさらに絞り込まれ、その後の生放送では視聴者が勝負を大きく左右することになる。
一つのバトルが、二つのチームを強化
ジェイムズとディアスの対決は、この夜の最初の演目だった。デュエットとして成立するよう2人で準備しながら、歌い終えればどちらかを選ばなければならない。この形式につきものの難しさが、冒頭から表れた。ラティファはリハーサルで、アドバイザーのパティ・ラベルの力を借りた。歌の後にジェイムズを選んでも、レヴィーンが手を差し伸べたことで、もう一人の挑戦は終わらずに済んだ。
Give Me My Remoteは、ディアスのエネルギーを喜び、チームを代表する歌い手の一人になり得ると期待するレヴィーンの言葉を伝えた。これは新たなメンバーへのコーチの評価であって、優勝を予測するものではない。救済指名はその場での脱落を回避する仕組みであり、終盤のステージへの進出を保証するわけではない。
この違いは、今後の選考で重要になる。各コーチがバトル期間中に使えるスティールは1回だけだ。ライバルのチームで選ばれなかった出場者を迎えられる一方、自分のチームでも誰かと別れる決断を迫られる。顔ぶれが変わったチームで、次のラウンドの競争が始まる。
ライリー・グリーンはアリー・レイを選択
ライリー・グリーンは、ビル・ウィザースの「Ain't No Sunshine」を歌ったアリー・レイとハーモニー・マッキーから、レイを選んだ。マッキーには他のコーチからの救済指名がなく、脱落した。ただし、専門メディアの受け止め方は異なった。TVLineは2人のデュエットを評価しつつ、より説得力のある歌を披露したのはマッキーだったと評した。
こうした評価の違いは、『The Voice』の仕組みをよく表している。他のコーチの感想や批評家の採点、一部の視聴者の好みが、この段階の勝敗を決めるわけではない。勝ち残れるかどうかは、所属チームのコーチの判断と、使える救済指名がある場合はその機会にかかっている。
レヴィーンのチームでは、オーウェン・アフェンズがウェイド・ターナーを、アマンダ・ミッケルがジュリア・クラークを破った。放送を振り返る記事では、アフェンズが歌唱中につまずきながらも立て直し、コーチに選ばれたことが指摘された。一瞬のミスだけでは、対決の結末は決まらなかった。
ケリー・クラークソンが残した2人
ケリー・クラークソンは、フィル・コリンズの「Take Me Home」でマシュー・チウと競ったカイル・デイヴィスを残した。この夜のもう一つの対決では、サーデとともにダフィーの「Mercy」を歌ったブリアナ・キャメロンを選んだ。チウとサーデは番組を去った。
これで、異なる楽曲や歌唱スタイルが並んだ一夜の結果が出そろった。選曲はスティーヴィー・ワンダーやビル・ウィザースから、フィル・コリンズ、エルヴィス・プレスリーまで幅広い。ミッケルとクラークが競ったのは、プレスリーの「Can't Help Falling in Love」だった。同じ曲で歌声を比べるだけでなく、相手の声をどう聴き、どう支え合うかも問われる。
コーチたちだけで準備を進めているわけではない。今シーズンはラベルがラティファを、カーリー・ピアースがグリーンを、アレックス・ウォーレンがレヴィーンを、アリアナ・デボーズがクラークソンを支える。アドバイザーの役割は主にリハーサルでの助言で、誰を次に進めるかの最終判断はコーチが下す。
新設のCut Weekで何が変わるのか
シーズン30は9月21日に始まり、クラークソンとレヴィーンが復帰。ラティファとグリーンが新たにコーチに加わった。ブラインド・オーディションとバトルの後には、従来の「ノックアウト」ラウンドに代わり、NBCが新設するCut Weekが待っている。
各チームはバトルの勝者6人と救済指名の1人、計7人でこの段階に進む。コーチはそのうち2人を、生放送への進出者として直接選ぶ。残る5人がチームの3枠目を争う。4チームから計12人が決まった後、視聴者がさらに1人を選び、生放送に進む13人がそろう。
日程では10月26日月曜日にバトルが終わり、11月2日にCut Weekが放送される。11月2日から開始時刻は米東部時間午後9時に変わる。NBCは生放送の段階では、歌唱と結果発表を別々の日に分けず、同じ夜に行うとも案内している。
ディアスやジェイムズ、そして月曜日に勝ち残ったほかの出場者にとって、番組に残ることは最初の一歩にすぎない。チームはもはや、オーディションで自分を選んでくれた場所というだけではない。視聴者の投票にたどり着くための限られた枠を、今度はその中で争わなければならない。